ぜんぜんたいへんじゃないです。 / 朝倉かすみ

ぜんぜんたいへんじゃないです。

ぜんぜんたいへんじゃないです。

著者を見ると「朝倉南」を思い浮かべるが、似て非なる。朝倉さんは40代で遅咲きデビューした作家さんで、本書は連載をまとめたエッセイ。そもそもはタイトルにそそられて読み始めたのだけれども、適度に風通しがよくて妙に心地がいい。淡々としていながらも、ときにくすっと笑える面白さ。ギチギチな文章だと肩が凝ってしまうけれど、そうでないのは朝倉さんのオトナ度ゆえ、なのだろう。物持ちのよいダンナさんとの関係がとてもよかった。こちらも風通しがよくて。