人生に二度読む本 / 城山三郎,平岩外四

人生に二度読む本

人生に二度読む本

夏目漱石「こころ」やヘルマン・ヘッセ車輪の下」など、誰でも一度は読んだことのある本を、大人になったいま読んだら・・の感想対談本。当時原書で読み、又さまざまな経験をくぐってらしたお二人ならではの感想は、「読書の愉しみ」を再認識させてくれた。
お二人に比べたらあまりにもささやかなワタシ的読書歴の中で、中島敦山月記・李陵」は子供の頃から好きだったものの、ドストエフスキー罪と罰」は、主人公ラスコーリニコフにシンクロしてとても辛かった。夏目漱石「こころ」は何故かイラついて途中投げ出した。フランツ・カフカ「変身」は(今でも)鳥肌が立つ恐怖を刻み込んでくれた。ジェイムズ・ジョイス「ダブリン市民」やヴァージニア・ウルフ「ダロウェイ夫人」は絶対読めないと思っていた。この本をきっかけにさまざまなことを思い出したけど、スレてしまった今なら距離を置いて読めそうな気がした。
読書は人生を豊かにしてくれる自分だけの悦び。これからは古典にも手を広げ、もっともっと感じ取りたいと思う。あぁ楽しい読書ライフ。図書館と結婚したい気持ちは永遠に冷めないらしい。