イルカ / よしもとばなな

イルカ

イルカ

キミコさんが、漂いながら、感じながら、流れながらの物語。剥製の別荘で感じることとか、傷ついたひとたちがあつまるお寺でのスタンスとか、よしもとさんって空気まで描けてしまうのだなー。感じることについては、いつもの如く共感。
こわいものはいつもちかくにいて、自分が落ちたときにそっと寄り添われてしまう。そうならないように生きていくことは本当に本当に大変だが、キミコのスタンスは羨ましいほどよかった。後半の妊娠・出産はプチ衝撃。物語に入り込みすぎていたので、自分のことのようにどきどきした。