死とは何か さて死んだのは誰なのか / 池田 晶子

死とは何か さて死んだのは誰なのか

死とは何か さて死んだのは誰なのか

昨年癌で亡くなった池田さんの著書。不思議なタイトルだったが、読んで納得。「どうして自分は生きてるの?」「生きるって一体何?」改めて考えてみれば、何ひとつ分かってない。池田さん曰く「まずは『どう生きるか』と考える前に、『生きる』ってことを知らなきゃわからんだろー」というくだりは、ぐうの音も出ない。純粋な子供に質問されるような素朴な疑問だ。ちょっとショックな感じ。
と言いつつ、また明日がくれば普通の生活を送り、日々「どう生きるか」を考える自分ってさー・・・って感じ。このように素朴な疑問を自分に問うていたら、確かに他人は気にならないはずである。私は何かを見ようとしていないのか、それとも・・・ハマりそうなので考えないでおく。
「人間がこの世で無限の生命を手にしたとき、神として信仰するものは「無」だろう」という言葉は印象的。私も崇拝予定。