父でもなく、城山三郎でもなく / 井上紀子

父でもなく、城山三郎でもなく

父でもなく、城山三郎でもなく

城山三郎さんの娘さんの本。多感な時期の父に対する微妙な想いであるとか、関係性みたいなものは共感。私の父は市井の人だから分からないけど、有名なお父さんを持つ子供って大変なんだろうな。「父親の作品を一度も読んだことがなかった」っていうのも、分かる気がした。
なんつーか、ひとっていろいろな面があるのだな。作家である城山さんと、「娘から見た父」の城山さんと、又そうでない角度からみた城山さん。ひとくくりには言えないけれど、総じて「誠実で真摯であたたかい」んだなと思った。