アントン 命の重さ / エリザベート・ツェラー
- 作者: エリザベートツェラー,Elisabeth Z¨oller,中村智子
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2007/11
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 13回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
アントンは知的障害を持っているとはいえ、人の言葉も理解できるし、字だって書ける。考えも至極冷静。なのに同国人からの罵詈雑言、暴力、密告は読むに堪えない。アントン家族のように、障害の子供を命がけで守った一家は、同じドイツにどれだけいただろう。唯一の救いは、暖かいご近所の方々や知人達だ。自分達でさえ危険なのに、とてもとても暖かくアントンを守っている。自分がその立場だったら、私は彼らのように優しくいられるだろうか。かくまうことができるだろうか。そんなことが頭をぐるぐるした。
最後の方で、アントンがママのために書いた本は、とてもとてもすばらしかった。ほんとうに、すばらしかった。