チエちゃんと私 / よしもとばなな

チエちゃんと私

チエちゃんと私

女性によくある心のひだ、まで描かれているのはスキだけど、これはちょっと食傷ぎみだった。観念的とは言いすぎか。いろんな表現がありすぎてチエちゃんとの距離感が分からない。私がぼおっと読んだからだろう。でも面白かったのだ。だって私はよしもと作品に出てくる男性が超!タイプだからだ。品の良さが見え隠れしてて、文化の香りがして、がつがつしてない。カオリが飛行機で出会う篠田さん(刹那的なとこは除いて)も然り。40代独身のカオリが彼に言った「負け犬なんて通り越して、もはや野良犬ですよ」は笑えた。わたしわたし!