彼女について / よしもとばなな

彼女について

彼女について

由美子といとこで幼馴染の昇一と、事件で忘れてしまった自分を探す旅。二段とびで生きていっても、いつかかならず踏みなおさねばならない。忘れていられることは忘れていたいけど、忘れてはいけないことだとしたらかならず思い出す機会が生まれる。それも無視して死んだらきっと後悔するだろう。どんなかたちであれ、それを成し遂げることができた由美子を私はうらやましいと思う。