リンゴが教えてくれたこと / 木村秋則
- 作者: 木村秋則
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2009/05/09
- メディア: 新書
- 購入: 18人 クリック: 112回
- この商品を含むブログ (69件) を見る
ここまで経験を重ねるまでの、木村さんのご苦労には言葉を失う。農家のオヤジは一国一城の主ゆえ、オレ様度は高い(我が父も然り)。そんなひとたちの中、村八分にされても当時の常識を覆す農法をやり続けていらしたことは、マジですげーと思う。それもこれも、リンゴや自然に対する愛があるからだ。「自分がリンゴだったら」「自分が土だったら」と、動植物に関係なく相手の立場にたって考えること、ただひたすら見つめ続ける忍耐力、自然からのメッセージをキャッチしようとする素直さ、もういずれもが愛なのだ。愛を与えたら愛が返ってくる。これはモノであっても自然であっても、同じものなんだろう。
「何の手も加えないことが自然」と言うひともいるが、人間も自然の一部と素直に受け止めれば、その意見って傲慢ではないだろうか。木村さんのおっしゃるように、自然と仲良くしてゆくこと、これこそが本来の意味での「自然」なんだろう。