日本の空をみつめて / 倉嶋 厚
- 作者: 倉嶋厚
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2009/08/27
- メディア: 単行本
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昭和28年、奥様ともども肺結核での療養生活。同僚には先を越され・・・の中、氏が先生に言われた言葉は私の心にも染み、図らずも泣けてきた。
「冷たい言い方に聞こえるかもしれないが、君はいま人生で、いわゆる"後れ"をとったのだ。たぶん、それは、いつまでも君の人生につきまとうだろう。人それぞれに、いろいろな不利の条件がある。君には、その条件が、いま新しくできたから、不幸と感じるかもしれないが、不利は不利として、敢然と背負う以外に道はない。禍転じて吹くとなるなんて、安易に期待しない方がよい。辛抱とは、そういうものだ。」
「やる」ことは簡単(かも)だけれど、「やり続ける」ことはとてもとても難しい。ひとつのみちを歩いてらした倉嶋さんのひたむきさを想う。
二章冒頭「秋高気爽、晴空万里」は、まさにいま時期。同名の甥にも教えてあげよう。