人生と経営 この素晴らしきもの / 江口克彦

つらいときこそ松下さん。松下幸之助さん諸発言のピックアップ本。私は今勤めている会社の常務を尊敬申し上げているのだが(ものすごくよく働くし、頭も切れるし、ただただすごい)、「全身全霊で仕事に没入する」「事業の撤退を見極める"カン"をもつ」とか、常務を思い浮かべながら読んだ。仕事ができるひとって、ほんと、違うんだよなぁ。
んでも本書は一社員でも読む価値がある。「一人ひとりが社員稼業の社長として働く」という言葉は、骨身に染みる。難しいことはわかんないけど、会社のペン一本・紙一枚が自分のお財布から出ると思えば大切に使うし、相手の時間を無駄にしないよう、提出書類や頼まれた仕事は、何度も何度も見直して提出する。新入社員に言うような基本的なことかもしれないけど、私は忙しさにかまけて忘れていたよ。いくつになっても、どこへ行っても自分は新入社員なんだと、そう思えたことが転職の収穫だったかもしれない。
この本にはかなり励まされて、すごくすごく、泣きそうになってしまった。仕事は今そんな過酷じゃないのにね。