詩人の墓 / 谷川 俊太郎, 太田 大八

詩人の墓

詩人の墓

詩しか書けない詩人と、詩人を愛した女性のお話。AmazonのReviewにはあまり星がついていなかったけど、私は好きだ。人がいいだけじゃだめなんだとか、心を掴ませてくれない男性を愛してしまった悲しい女性とかって俗っぽくも読めるけど、きっとそれは比喩であって、その先に何かがあるような気がする。うまく言葉にならないんだけれど。
「昨日も明日もぼくにはないんだ。この世は豊かすぎるから美しすぎるから何もないところをぼくは夢見る。」という男性の最後の言葉、わかるような気がした。自分もどんどん透きとおっていって、何も書かれていないお墓になってしまいたいのかもしれない。