愛と人生の風景 / 立原正秋

愛と人生の風景―たびびとの断章413 (新潮文庫)

愛と人生の風景―たびびとの断章413 (新潮文庫)

立原さんの各作品から抜粋した名言(?)本。長年 立原作品を読んでいるけれど、年が増すごとに共感の重みも増す。とりわけ冒頭章「私の女性観」は、女の愚かさ・肉の醜さとか、自分の中の女性性と対峙させられ非常に苦しい。それでも読んでしまうのは、忘れかけている自身の「女」を再認識したいんだろう。
私は知っている。自分の中のそれが再び色を帯びるときがきたら、「一期は夢よ、ただ狂え」。私は自分が恐ろしい。